白馬岳・杓子岳・白馬鑓ヶ岳・不帰の剣・唐松岳
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平成15年山行報告へ
登山日:7月17日〜18日
参加者:柳沢(智・秀)
17日:猿倉5:55〜7:42白馬尻〜8:31葱平〜0:03小雪渓〜10:00山頂宿舎〜11:00白馬山頂〜13:02杓子岳〜14:00白馬鑓ヶ岳〜14:24鑓温泉分岐〜14:40天狗山荘
18日:天狗山荘6:05〜6:26天狗の頭〜7:51不帰一峰〜8:34不帰二峰〜9:04不帰三峰〜9:20唐松岳〜10:55扇の雪渓〜11:22八方池〜11:56八方池山荘
白馬尻小屋白馬尻小屋

 猿倉山荘前の駐車場は既に満車であったため、山荘下の駐車場に駐車した。駐車台数は15台程度であった。最近車上泥が横行しているということで心配でした。タクシーの運転手に聞いたところ路上駐車の車のタイヤをパンクさせるのが多いとのことでした。理由は、狭い道路に駐車するためすれ違いができず、腹いせにやるとのことです。
 白馬尻までの道は歩行には問題なく、登山道に入るとキヌガサソウ・サンカヨウなどの花々が迎えてくれます。
大雪渓の惨状大雪渓の惨状

 土石流のため、大雪渓の一部が写真のとおり大きく割れています。このため、白馬尻より約500mは雪渓の左側を歩行します。そのおかげか普段はここでは見ることのできないシラネアオイやハクサンコザクラの花を見る事ができました。
 しかし、普段は綺麗に雪で埋まっている谷が、泥で汚れており、初めて来る方には残念な状況です。
大雪渓大雪渓

 迂回区間を過ぎても、大雪渓は登山者の泥で汚れており、非常に残念です。
 ただし、この日は良く晴れており、白馬・杓子の稜線まで良く見えていました。
 葱平でカキ氷を食べ馬力をかけましたが、大雪渓でのオーバーペースがたたりスピードが出ず、小雪渓から牛歩状態となってしまいました。
 小雪渓を抜けるとお花畑が始まります。ウルップソウは既に花期が終盤となっております。
 あまりの疲れに予定に無かった山頂宿舎で休息をしました。いつもの癖でつい生ビールを飲んでしまい、後の行動に大影響が出ました。しかし、生ビールはうまかった。
白馬岳と白馬山荘白馬岳と白馬山荘

 稜線に出ると、富山県側の山々が雲の切れ間から見る事ができます。しかし、先程飲んだ生ビールの影響でヨタヨタ状態でさっぱり先に進みません。すきっ腹に飲んだのがいけなかったと思い、非常食として用意してあったパンを食べたが改善しませんでした。
 白馬岳山頂は晴れているのですが、回りの山々は雲の中でこれから登る杓子・鑓の他は良く見ることができませんでした。白馬岳山頂を攻略後、白馬山荘のレストランでカレーを食べましたが、つい生ビールを注文してしまいました。
 私たちより先に、天狗山荘方面へ2パーティー15人が出発しましたので、このパーティーを目標に私たちも天狗山荘へ足を進めました。
杓子岳への下り杓子岳への下り

 山頂宿舎から杓子岳基部までの登山道脇は高山植物が花盛りです。特に黒百合の群落は見事でした。
杓子岳から鑓ヶ岳へ杓子岳から鑓ヶ岳へ

 鑓ヶ岳への縦走路は杓子岳山頂を経由するコースと山腹を迂回するコースがあり、先行パーティーは一部の方を除いて迂回コースをとってしまったため、追い付くことができませんでした。杓子岳は、岩屑の積み重なったような山で、石がずり落ちるので歩きづらいです。杓子岳から下っていくと、今回初めてコマクサを見ることができました。
天狗山荘天狗山荘

 牛歩状態は相変わらず続いていましたが、休まなかったので徐々に先行パーティーとの差を詰め、鑓ヶ岳山頂直下で追いつきました。山頂までの登山道には、ミヤマオダマキがたくさん咲いていました。
 天狗山荘の本日の宿泊者は、私たち二人と1グループ13人の合計15名のすきずき状態でした。到着後、恒例の安着祝いに再び生ビールを飲み、本日3杯目でプリン体製造に貢献してしまいました。夕食は名物の天狗鍋で、大好評でした。温ソーメンも美味かったですぞ。
 夕食後は、花のスライド鑑賞会があり、小屋番が丁寧に解説してくれました。
剣岳剣岳

 本日は天候悪化の予報でしたが、運良くはずれ午前中は好天とのこと。おかげで雲海から上がる日の出を拝む事ができました。
 予定の6時に山荘を出発し稜線に出ると、剣岳が迎えてくれます。ただし、この日は風が強く、体感温度の寒い日でした。登山道には相変わらずウルップソウが多く咲いています。登山道は緩やかに天狗の頭へ向けて登っていきます。
天狗の大下り天狗の大下り

 約300mの急降下です。1箇所長い鎖場がありますが、足元がしっかりしており恐怖感はありません。鎖場の下から鞍部までつづら折れの下りで足に疲労が溜まります。また、これから登る不帰の剣を見るとうんざりしてきます。
不帰の剣不帰の剣

 いよいよ不帰の剣の核心部に入ります。ここは中腹まで鎖を伝ってほぼ直登し、中腹からは左側へ出て登ります。右側の富山県側から左側の長野県側に入るところで、唐松岳からの4人パーティーと出会いました。唐松岳まであと3時間などと驚かされました。
鎖場鎖場

 中腹まで登り、長野県側に入るとこのような鎖場となります。足場がしっかりしているので恐怖感はありません。
唐松岳唐松岳

 前記鎖場を登りきると、唐松岳がだいぶ近くに見えます。もう危険箇所はありません。この日は長野県側から雲がわいてきており、富山県側しか展望が利きません。
 4年前に同じコースを歩きましたが、その時はこの不帰の剣の通過が大変苦痛でした。最初の鎖で恐怖感を感じてしまい。後は冷や汗の連続でした。今回はそのような事は無く、なんとなく通過してしまいました。鈍感になったのでしょうか。
唐松山荘唐松山荘

 余裕があれば、五竜岳まで足を伸ばしてもいいかなと思っていましたが、山頂より五竜までの稜線を見たらいっぺんでそんな考えは消えてしまいました。
 唐松山荘では六根清浄ラーメンという有名なラーメンがあるので食べていこうと山荘に入ったらまだ早いので出せないとのこと、失意の中、八方へ向けて下山を開始しました。
 途中の登山道も花がたくさんありましたが、白馬や稜線の花とは異なる花が沢山ありました。
 ラーメンの代わりに雪渓でカキ氷を食べました。
八方池八方池

 明日から3連休ということで、登山者が多く登ってきます。シラネアオイとハクサンコザクラの群落を過ぎるとニッコウキスゲの花が多くなります。
 八方池には長野西部中(県庁附近)の集団登山隊が休息していました。この辺はナデシコの花が多く見られました。八方池を過ぎると八方池目当てのハイカーが多く登ってきます。我々は稜線上で花を楽しんできたので、この辺だけでは寂しい気がしました。
八方池山荘八方池山荘

 二日間にわたった花の白馬トレッキングも終了となりました。悪天候が予想されていましたが、二日間とも好天に恵まれ、また多くの花々に迎えられて大満足のトレッキングとなりました。
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