富士山

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平成20年山行報告へ
実施日:8月2(土) 参加者:山出・湯殿
行程:駐車スペース2:30〜8合目6:18〜久須志神社7:47〜剣が峰8:47〜9:00富士宮下山口〜須走下山口10:00〜8合目10:29〜11:057合目11:10〜11:57砂払五合12:03〜:12:30須走新五合目
 15年ぶりの富士登山をしました。まあ、日本人なら一度は登らなければならない山ではありますが、二度と登りたくない山でもあります。山出も二度と登りたくは無かったのですが、湯殿に一回は登ってもらいたいと思い急遽山行を実施しました。
 なお、山頂付近から高山病を患ったらしく、具合が悪くて写真を撮ることができませんでした。

 まずは登山口探しから
 富士山の代表的な登山口は、富士宮口、河口湖口、須走口、御殿場口の4箇所となります。最短で登れるのが富士宮口。もっとも長いのが御殿場口です。
 
 前回は、富士宮口から登りましたが、駐車場が満車であることを予想し、河口湖口を選択しました。まあ一抹の不安はあったのですが、これが現実となりました。

 午後10時30分過ぎにスバルライン料金所付近に到着。料金所手前50mでストップ。全く動かない。状況も分からず時間だけが経過する。もし、このまま朝まで動かなければアウトである。そこで急遽登山口を須走口に変更することにしました。

 須走口も満車
 ところが、須走の駐車場もすでに満車で路上駐車が遥か下まで続いていました。後で知ることになりますが、この時点で新五合目から1.8キロ下まで路上駐車が発生していました。

 登山開始
 車で寝て、朝5時頃から登山開始と予定しましたが、車の脇を登山者がガタガタ通るのでオチオチ寝ていられません。急遽2時におきて準備をし、2時30分より登山を開始しました。

 久しぶりの泥棒登山
 真っ暗の中を山頂目指して登ります。所々で山頂に向かって光の列が続いているのが見えます。湯殿は本日も快調でぶっ飛ばしています。山出は眠いし道がよく見えない(鳥目か)のでついていくのがやっとです。
 七合目にある太陽館でしばし休息。八合目から上で登山道に登山者が滞留しているのがよく見えます。太陽館にあるゴルゴ13の似顔絵(首が太いぞ)に見送られて上部に向かいます。

 登山道が渋滞
 八合目から河口湖口と登山道が合流するので大混雑。そのうえご来光帰りの団体様も混ざり殺気だっています。この時点で山出はほぼグロッキー気味(標高が3000mを超え軽い高山病にかかったか)で下山したいと思って湯殿に登るか聞くと「いく」との回答で、老骨に鞭打って登り始めました。その後、登山道が渋滞しゆっくりペースとなったのでかろうじて登りきることができました。

 湯殿死亡
 山頂神社付近は大混雑でしたので、白山岳方面に逃げました。前回は真夜中登山でしたので、火口を見ることができなかったのですが、今回はバッチリです。湯殿はというと、疲れて地面に倒れています。

 お鉢めぐりは牛歩で
 富士山の最高地点は剣が峰となるので、高山病の体に鞭打ってお鉢めぐりをします。完全に牛歩ですな。大沢崩れは豪快でした。また、南アルプスの山々がよく見えましたが、写真を写す元気など全く無く、うつろな目で眺めていたので山座固定はできませんでした。

 葉書を出す
 富士宮口には日本最高地点の郵便局があります。早速郵便セットと登頂証明書を購入し、山頂からのお便りです。しかし、頭は痛いし、吐き気はするので字も乱れ気味です(いつも乱筆であるが)。この郵便局、結構繁盛しています。

 下山道は砂埃
 頭痛と吐き気で、山頂からの展望を楽しむという状況ではなくなり、お鉢めぐりが終わるとそのまま下山開始です。下山道は、荷揚げ用ブルドーザー道と一緒です。道幅は広くなりますが、歩くと砂埃がもうもうと立ちます。その上、下からはブルドーザーが道幅一杯に砂埃を上げながら登ってきます。路傍には砂埃の中、それを避ける意欲さえなくした登山者がそこかしこにうつむいて座っています。我々の傍らを多くの方が砂埃を上げながら抜いていきます。その砂埃をもろに浴びて、口の中もジャミジャミしてきました。

 八合目で河口湖口の登山者と別れるので、砂埃を浴びる量も大幅に減りました。そして、七合目でゴルゴ13の出迎えを受けて早めの昼食としました。

 砂走りで一気に加速
 七合目の太陽館の標高が約3000m、新五合目が約2000mであるので、まだ1000mも下らなければなりません。地図を見ようとすると、地図が無い!車に置いてきてしまったのか。聞き耳を立てていると、ここから下山道は「砂走り」となるらしい。
 太陽館を出て水平に移動すると、いよいよ砂走りです。コースはまっすぐに下っています。登山者(下山者?)は、先ほどまでとは違い歩きづらそうにゆっくり下っています。我々は、スノーシューで斜面を下るときと同じ感覚で一気に下っていきます。もちろん転倒するへまはしません。水平距離1.8キロ、標高差700mを約50分で下りました。

 生ビールが美味かったが
 砂払五合から新五合目までは約2キロです。小屋からすぐに樹林帯に入りやれやれと思ったら、再び砂礫の下山道です。なんとか踏ん張り、にぎやかな新五合目に到着です。生ビールで乾杯までは良かったのですが、あまりの疲れか1杯飲むのがやっとでした。最初の一口は美味しかったが。

 車列は続くどこまでも
 登山口に着いてもそれで終わりではありません。車はここから1.5キロ下に駐車しています。硬いアスファルトの上を歩くのはつらいのですが、曇っていたのが幸いでした。途中で観光協会?役場?の方々がごみ拾いをしていました。ゴミはどう考えても登山者が捨てたものです。それも車のそばへ平気で捨てていくのですから酷いものです。
 交通整理の方に聞くと、路上駐車は全体で3.1キロ続いているとのことです。厳しいですな。

 さらば富士山もう来ない
 我々は、昨日からほとんど寝ていないので車の中で爆睡後、高速道路をぶっ飛ばして帰宅しました。
 世間で言われていますが、富士山は登る山ではなく、見る山である。まあ、世間一般ではそうなのかもしれません。国内のそれ相当の山を登っていますが、富士山と2番目に高い北岳との標高差は約600mあります。この差が高山病発症の境目なのかもしれません。湯殿と車中で、もう富士山に登るのはやめようと意見が一致しました。
 なお、日本人ですから一生に一度は富士山に登りましょう。
 
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