岩小屋沢岳・針ノ木岳縦走2日目

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実施日:9月22日(金)〜23日(土) 参加者:山出・湯殿
行程:新越山荘5:51〜鳴沢岳6:17〜赤沢岳7:09〜スバリ岳8:32〜9:14針ノ木岳9:39〜10:21針ノ木小屋10:39〜12:13大沢小屋12:18〜針ノ木岳登山口12:51〜13:07扇沢
槍ヶ岳槍ヶ岳

 朝4時過ぎに従業員がドタバタと1階に降りていきます。4時30分過ぎに点灯し、5時前には食事の用意ができたと呼びにきました。朝食は我々ともう一組だけの4名しかいませんでした。それと弁当を頼んだのは我々だけで大名登山の本領を発揮してしまいました。
 小屋を出発したのも我々が最後で針ノ木岳方面には単独登山者2名が向かったようです。小屋を少し出ると、針ノ木峠の先に槍ヶ岳の姿が見えます。 昨日は歩行時間が5時間弱であったので脚の調子もよろしく、先行者を抜きます。
赤沢岳・スバリ岳・針ノ木岳鳴沢岳山頂左:赤沢岳・スバリ岳・針ノ木岳
右:鳴沢岳山頂
 鳴沢岳まで26分ということで標準時間の半分以下なので今日も絶好調です。鳴沢岳の山頂に出ると本日通過予定の赤沢岳、スバリ岳、針ノ木岳がよく見えます。また、本日は天候もよくほぼ360度の展望です。眼下には下の廊下の登山道も確認できますが、黒部川にはまだ雪渓が残っているように見え、富山県警のサイトにもあるように9月中の開通は無理のようです。
五色ヶ原山荘
赤沢岳山頂スバリ岳五色ヶ原山荘左:赤沢岳山頂
中:スバリ岳
右:五色ヶ原山荘

 赤沢岳を通過すると今までの登山道とは一変し、悪場となります。赤沢岳からスバリ岳までの稜線は結構長く高低差もありそうです。それでも登山道が富山県側についているのでこの時間だと日影になり、暑さは感じません。種池山荘、新越山荘、五色ヶ原山荘などを撮影しながら前へ進みます。この間に2名の単独登山者とすれ違いました。昨日と同様静かな登山です。
針ノ木岳針ノ木岳

 スバリ岳の山頂に到着すると2名の登山者がいました。ここから先に針ノ木岳の壁が迫っています。しかし、歩き始めるとそれほど苦しくなく、40分強で針ノ木岳に到着です。
針ノ木岳山頂針ノ木岳山頂

 登山者は我々だけで山頂からの眺めを満喫します。朝食から4時間を経過したので弁当を食べます。ちらし弁当ということで、酢飯の上にかんぴょう、サクラデンブ、錦糸玉子、ヒジキの四色のカラフルな弁当でした。
船窪小屋黒岳(水晶岳)平ノ小屋左:船窪小屋
中:黒岳(水晶岳)
右:平ノ小屋
蓮華岳蓮華岳

 針ノ木岳から下山を始めると登山者がちらほらと登ってくるのが見えます。ここから針ノ木峠までは結構急な登山道であり、特に小屋手前は急坂です。小屋で定番の山バッジを購入しに入りましたが、600円ということでかなり高価です。缶ビール600円もちと高いかな?時間的には蓮華岳も登れる時間だったのですが、針ノ木岳から見た蓮華岳があまりのも雄大であったので、恐れをなしてそそくさと下山しました。
針ノ木沢針ノ木沢
 小屋からの下山路は最初はザレたジグザグの道です。下からは多くの登山者が登ってきます。ここまで来るのに結構ばてている方がいるのでこの程度の登山道でばてている様ではこの先も辛いですなと思ったのが大間違いだったことは後に知るとことでした。針ノ木雪渓ということで、雪解けが遅かったせいか高山植物の花々がまだ咲いています。特にウサギギクは群落を作っています。登山道は沢の底を歩くような形でしたが、峠から約800mで雪渓が近づくと沢の左岸側に高巻きます。この高巻道が結構きつく体力を消耗します。この高巻道が約300m続きようやく雪渓上を歩くことになります。雪渓上はベンガラとロープがありましたが、これは登りの方がこれより上部まで雪渓を行かないように印されたものであり、雪渓上のルートは明示されておりません。雪渓上は霧が発生しており視界が利きません。水が流れる音が聞こえ、雪渓が崩落していることを知らせています。多分左岸側に高巻道があるのではないかと思いますが、左岸側は雪渓の崩落があり、近づけません。それでも450mほど歩くとようやく雪渓も終わりを迎え、沢の右岸に足を下ろすことができました。
針ノ木岳登山口針ノ木岳登山口

 雪渓が終わっても、登山道は終わる気配がなく、この先も沢を渡るために上下を繰り返し体力の消耗を進ませます。水場もありますが無視し先を急ぎます。ようやく針ノ木岳登山口の広いスペースに到着しましたが、ここから先も扇沢まで1キロもありました。
 天候に恵まれた2日間でしたが、針ノ木峠からの下りでへとへとになりました。
 
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