飯田線完乗記その1

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 長野県内のJR線で唯一乗り潰していない路線である飯田線の乗り潰しの旅に出かけました。
 飯田線は距離が長い上、優等列車が飯田以南しか走っておらず、相当な時間がかかります。ただ幸いなことに結構列車が走っており、乗り方によっては比較的短時間で完乗もできそうです。
 今回は数種類の方法を考えてみました。
 @朝一番の辰野発の列車を乗り継ぐ。
 A朝一番の駒ヶ根発の列車を使う。
 B自宅から列車を乗り継ぎ、上諏訪発豊橋行きのロングラン列車を使う。
なお、基本的には列車進行方向の右側の座席に座るという大原則と、天竜峡から先は右側の眺めがよいということで豊橋から下り列車を使うという考えは全く持っていませんでした。
 豊橋からの帰りは
 @そのまま引き返す。
 A名古屋(金山)へ出て、中央線を使って戻ってくる。
 B名古屋から高速バスで戻ってくる。
 それぞれの組み合わせで一長一短ありますが、最終的には辰野から豊橋に出て、名古屋(金山)から中央線で塩尻まで戻り大八回りで辰野に戻る一筆乗車券を選択しました。夏休み期間中であるので青春18キップの選択もあったのですが、一人旅で1日で済むことと、途中で新幹線などの優等列車を使用する可能性もあるので選択から外しました。 
 乗車まで
 自宅を午前4時過ぎに出発し辰野へ向かいます。車は当初から辰野町役場へ止めてしまおうということで、辰野町役場へ到着したのが午前5時30分、車内で朝食を済ませ、辰野駅に向かいました。

 辰野〜駒ヶ根(列車の交換した駅:羽場、北殿、沢渡、駒ヶ根)辰野駅
 辰野駅0番線に天竜峡行きの列車が既に入線しています。列車は2両編成で伊那松島まではワンマン運転である事を放送が告げています。列車には20名ほどの乗客がいて、登山客の姿も見えます。鉄道オタクのような方も数人見受けられます。
 列車は辰野駅を出て、直に中央本線を右に分けます。飯田線は駅間が短いのでそれほどスピードを出しません。飯田線の車輌基地である伊那松島へ到着しますが、列車はほぼ出払っているようです。伊那松島は箕輪町の代表駅なので結構大きそうですが、駅前は寂れているようです。伊那松島より徐々に乗客が多くなってきます。伊那市の通勤圏なのでしょう。伊那北駅はここまでの駅で一番立派な駅です。列車は建物の軒をかすめる様に走ります。上伊那の中心である伊那市を過ぎ沢渡で列車を交換します。沢渡・赤木間にはJRでもっとも急勾配の区間があるようですが、私としたことが、忘れていて確認することができませんでした。大田切川を渡り登りきると駒ヶ根に到着です。木曽駒が岳の登山口となっているので登山者の姿も見受けられました。ここまでは田園の中を走っているので特に目立つような景色はありません。

 駒ヶ根〜飯田(列車の交換した駅:飯島、七久保、伊那大島、元善光寺、飯田)
飯田駅 駒ヶ根の次の小町屋で高校生が降りていきます。列車内は閑散としています。伊那福岡を過ぎると中田切川を渡るため列車は右にカーブを切り中田切川に向かって降りていきます。川の反対側にはこの先の線路が見えています。この中田切川と飯島の先の与田切川を渡るため飯田線は大きく迂回しています。このようなことにより列車はスピードが出なかったり距離が伸びてしまうため時間がかかり高速バスに対抗できなくなったのでしょう。七久保で列車交換をし、高遠原の駅を通過してしばらくすると信号場があります。それにしても列車は右に左に間断なく曲がっていきます。伊那大島は塩見岳の登山バスの出発地なので登山者が降りていきます。山吹を過ぎると平坦地となり列車のスピードは上がります。元善光寺で列車交換をすると、列車は市街地に入っていきます。伊那上郷はそれほどではありませんが、桜町は正に商店街の中にあり、地方鉄道の駅というより京都の嵐山電鉄や都電荒川線の駅のような雰囲気があります。そして、県南部の中心都市飯田へ到着です。駅は大きそうですが、乗降客はまばらでした。

 飯田〜天竜峡(列車の交換した駅:伊那八幡、天竜峡)
天竜峡駅 これから先は、周辺の人口密度も少ないようで、乗降客はほとんどありません。それでも鼎は駅員もいました。川路は路線変更を行ったようで、駅も真新しく、駅周辺も整備中のようでした。そして飯田線の県南部の拠点駅、天竜峡に到着です。駅舎の形も洒落ています。天竜峡での待ち合わせは約50分あったので、駅そばでも食べようかと思ったら、いつの間にか無くなっていました。それではと近くの店で食料を調達しようと思ったのですが、既に3番線飯田よりに「豊橋」の字幕をつけた3両編成の車輌がライトを点けて停車していたことと、踏切の遮断機が降りてきたのでいよいよ入線かと思い、駅に戻ってしまいました。実際には豊橋からの列車が到着するということで遮断機が下りただけでした。列車の入線は飯田方面からの列車より早く入線したので思い通りの座席を確保できました。飯田方面からの列車が到着し、オタクの面々を乗せると列車は出発します。

 天竜峡〜水窪(列車の交換した駅:伊那小沢、大嵐)
温田駅 いよいよ飯田線の核心部に入ります。これから先は鉄道オタクの聖域です。
 列車は出発するとすぐにトンネルに入り、トンネルを抜けると天竜川を渡ります。為栗駅線路はトンネルの出入りが激しく、周囲の景色を見る暇はありません。金野は周囲に何も無い駅で駅前にはボロボロの自転車が放置されていました。金野を過ぎると天竜川に船下りの船が見えます。船の客もこちらを指差して見ています。船下りの最中に列車が見れるのはラッキーな事なのでしょう。私も以前、船下り中にワイドビュー伊那路と遭遇しました。天竜ライン下りの港のある唐笠に到着です。蛇足ですが、唐笠から天竜川を渡り、飯田方面に行く途中にタレントの峰竜太氏の実家があります。唐笠駅から温田駅までは泰阜村に属しますが、対岸の自治体の住民の方の利用の方が多そうです。温田は阿南町の入口でもあり、対岸には高校の校舎も見え久しぶりに生活感のある駅です。駅前には路線バスも停車していました。為栗を過ぎると県最南端の大都会天龍村の平岡に到着です。ホームには交換列車も無いのに人が大勢いました、この方たちは何を人たちなのでしょう。平岡駅は旧南信濃村の玄関口でもあります。中井侍駅南信濃村から私の在籍していた学校に4名が来ており、平岡駅を利用していたことからその存在は早くから知っておりました。4名ともなかなか優秀でしたが、学校の寮に入った時に初めて水洗トイレなるものを知り、流すことを知らなかったため1週間健康そうな1本グソを見ることができました。伊那小沢で対向するワイドビュー伊那路を待ちます。駅前には水のみ場があります。長野県最南部の中井侍駅を通り静岡県に入ります。小和田は周囲に何も無い駅ですが、何故か人が一人こちらを見ていました。大嵐は20年近く前に車で行ったことがあります。今回は列車の交換があったので、ホームには対向する列車の乗客がウジャウジャホームに出ていました。大嵐を過ぎると大原トンネルに入り、水窪に到着です。
 
小和田駅大嵐駅水窪駅
 
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